英語が話せない!?

今回はシンプルに【英語が話せない】という課題への対処法を紹介します。タイトルもシンプルですが対処法も実にシンプルです。

目次

 

 

1.小・中・高と学んできた英語がなぜ話せないのか?

答えはとてもシンプルです。話すために必要なインプットはやってきたけれど、それらの知識を使って話すことをあまりやってこなかったからです。この図式の掛け算の左側は程度の差こそあれほとんどの日本人はやってきました。あとは掛け算右側の声出しをやれば、おのずと話せる人になります。

2.何をもって十分なインプットと言えるのか?

先述の図式の左側、すなわちインプット部分の評価は学習者によって分かれると思いますが、相応の受験勉強をして大学へ進学された方であれば、ひとまずは及第点と考えてください。あるいは以下の単語テスト、英作文テストができれば及第点と考えてください。

<アウトプットの土台となる単語&英作文テスト>

次の単語を英語(発音はカタカナ可)で言えますか?

❶自動車 ❷りんご ❸猫 ❹犬 ❺好き ❻嫌い ❼問題 ❽家 ❾学校 ➓会社

次の日本語を英語で言えますか(発音はカタカナ可)?

⓫私はりんごが好きです。 ⓬私は学生です。 ⓭私は本を読みます。

答え合わせをするまでもないかもしれませんが、念のためにモデル正解を示しておきます。

❶car (カー) ❷apple(アポー)❸cat(キャット)❹dog(ドッグ)❺like(ライク)❻dislike(ディスライク)❼problem(プロブレム)❽house(ハウス)❾school(スクール)➓company(カンパニー)⓫I like apples.(アイライクアポーズ) ⓬I am a student.(アイマスチューデント) ⓭I read books.(アイリードブックス) 

なお、発音は英単語であれ英作文であれカッコの中のようなカタカナでも全く構いません。英作文において、たとえばapplesがappleだったり、a studentのaがなかったり、booksがbookやa bookでも構いません。

いかがでしたでしょうか?単に英語が話せるを目指すのであれば、ひとまずカタカナであっても声に出せたら十分ですし、ライティングと違い正しいつづりを知らなくても成立します。つまり、このテストで及第点がとれたら、アウトプットに必要なインプットの基本はできているということです。【仕事で使うもっと高度な単語は知らない】とか【関係代名詞を使った長文はお手上げ】は、ある程度基本的なアウトプットができるようになってから気にすればよい先々の課題です。

 

3.ライティングやつづりを保留とした場合のスピーキング

中学英語からやりなおしたい方、旅行や日常会話がひとまずできるようになりたい方の中で、英語を書くことやタイピングが苦手な方は、当面は話すことだけに特化してみてもよいでしょう。

中学校の英語のテストは基本的に筆記ですから、書けないと点数がとれません。たとえば水曜日はウェンズデーとパッと言えても、Wednesdayと正しく書けないとダメということです。書くことに抵抗がない子は問題ないのですが、オーラルコミュニケーションは得意でも読み書きが苦手な子は、中学英語のテストでは苦戦する可能性があります。実際私自身、家庭教師として、中学英語の期末テストを拝見したのですが、正しいつづりを徹底的に学ばないと高得点は難しいものでした。

【英語のつづりのなぞ:なぜWednesdayには余計なDがつくの?】

【英語の発音とつづりに関する素朴な疑問】

自分に英語は向いていないという考えの根底に、もし【英語のつづりの問題】があるのであれば、いったん、英語のつづりについては保留して、音声だけで会話表現や単語を学んだり、カタカナ表記の教材で学び直してもよいでしょう。あるいは、教科書にあまり依存せずに指導してくれる英会話教室に通ってみてもよいでしょう。最初の段階で、【つづりは正しく読めないし、書けません。リスニングとスピーキングだけのレッスンでも大丈夫ですか?(I can’t read. I can’t write. Only speaking and listening OK? 】と伝えてみて対応できそうなら通ってみる。あるいは自学であればカタカナつきの教材や、スクリプトは見ずに音声中心の使い方でやってみてもよいでしょう。個人差があるので断定はできませんが、ライティングやつづりの縛りない英会話であれば、伸び伸びと楽しくできる方もいらっしゃるように思います。

4.ライティングと連動させるとスピーキングの上達も加速する

とある企業から取引を相談され、そのための資料をなるべく早く英語で欲しいと言われたら皆さんはどうしますか?

 

よほどの英語上級者出ない限り、日本語で一旦資料を作り、それをGoogle 翻訳やChat GPTに投げ込むことでしょう。その先にプレゼンが待っているのだとしたら、同時に日本語でプレゼン原稿を作り、やはりAIツールに英語版を作ってもらい、必死で暗唱に励むことでしょう。

このようにAIツールは、私たちの仕事の速度を大幅に改善してくれます。しかしながら、AIツールを使い倒していると、「AIが生成する高度な英文と、自分が話す拙い英語のギャップ」という壁にぶつかります。まさに今、英語研修界隈ではこれが大きな課題として浮上しています。私はその課題を逆手にとって、AIを補助的に使い、たくさんライティングを生成していただき、その生成物を使いながら、スピーキング力を磨くレッスンを展開中です。ゼロベースでのスピーキングと違い、一度ライティングにて自分が言いたいことの言語化が済んでいるため、ここからのスピーキング力の上達はかなり速い印象です。

【英語化はAIに任せても、論理性、説得性は人間の手加減が必要】

つまり、AI時代は、ライティングクオリティが爆上がりし、それによりスピーキングクオリティも順次上がっていくということです。かつてのようにゼロベースで、ネイティブがよく言う表現をひとつひとつ暗記する時代ではなくなったのです。

5.日々の声出しの【義務感】【面倒臭さ】を軽減する工夫

しゃべる自信は、とにもかくにも声に出す体験量に比例します。ここで大切なのは、上手に話す体験量ではなく、あくまでも「声を出す」体験量です。平たく言えば、「I go company.」のような不完全な英語でもいいので、とにかく声に出すことに慣れることが重要です。

そもそも日本に住んでいる一般的な日本人には、英語を話す機会はなかなかありません。これは英語講師の私も例外ではありません。しかし、英語講師は、ある日突然、英語で講義をしなければならないこともあるため、「いつでも口から英語が出てくる」状態にしておく必要があります。そのために私が毎日実践しているトレーニングがあります。「英語は読める」という人であれば、誰でも、どこでも、いつでも始められます。それは、一日1回以上、I have nothing to say in English.と声に出すことです。これを飽きるまで繰り返し、実際飽きたら、今度はThere is no topic.のように言い換え表現を色々と試みます。これを毎日やっていますと、「By the way, am I hungry?(ところで、自分、腹減ってないか?)」みたいに、一人会話が続くことがあります。そのやり方についてはこちらの動画をご覧ください。

【毎日英語スピーキングができる魔法のフレーズ】

 

6.丁々発止レベルのスピーキングにお勧めな教材

ここで自学副教材として並行利用した通信講座をご案内します。通信講座の魅力は、研修運営側に一切のオペレーションの負担がかからないことです。一方、社員側にとっては、自分のペースで進められること。ただ、通信講座や自学用アプリ共通の課題として、自学のペース配分がわからなくなったり、実際の英語運用とイメージが結びつかないことが挙げられます。上記の研修では、通信講座の添削課題提出期限を研修時にリマインドしたり、社員が実務上で直面したコミュニケーション課題を取り上げ、通信講座教材の一部分を関連させて講義するなどして、活用率の向上に努めました。

 

下記通信講座が扱っているプレゼンとネゴシエーションは、ビジネスパーソンにとっては、高難度かつ高汎用性スキルに属するものと言えます。これを可塑性の高い新入社員時代に身に付けさせておくことで、社員はさらなる自己研鑽や実践の場を求めることになり、日々のビジネスは、こうしたスキル発揮の場としての意味合いを帯びることになり、社員の成長モチベーションにも大きく寄与することになります。

【本ブログ著者監修のプレゼンテーションの通信講座(ガイダンス動画)】

【英語でビジネスコミュニケーション実践編:プレゼンテーション・ネゴシエーション(詳細情報)】

7.研修実績

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